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建築事例ブログ

相続したご主人の実家をフルリノベーション。新たな価値を生む住まいづくり

今回は、八王子市にお住まいのM様邸のフルリノベーション事例をご紹介します。
もともとご自身の持ち家にお住まいでしたが、ご主人のご実家を相続されたことを機に、ご実家を全面的に改修して移り住むというプロジェクトです。

【物件概要】
・構造:木造瓦葺2階建
・築年月:昭和58年6月新築
・面積:1階 88.69平米 / 2階 62.57平米(延床面積 約151.26平米・約45坪)

親世代が建てた「昔ながらの実家」を、現代の家族のライフスタイルにどう適合させるか。


この問いに対し、リノベーションの専門家としての視点と実際の施工内容を解説します。

専門家の視点:実家のリノベーションで重視すべきこと


実家の相続は、八王子・多摩エリアでも非常に多くの方が直面するテーマです。
築年数が経過した戸建ては、断熱性能や水回りの配置などが、現在の生活様式に合わないことが多々あります。

建替えという選択肢もある中、建物の基本構造を活かしつつ、コストバランスを見極めて予算を最適配分するのが私の基本的な考え方です。
今回のケースでは、サッシの全面交換(LIXILサーモスL)による断熱性の向上や、不要なバルコニーの撤去と屋根の葺き替えなど、目に見えない基本性能の改善を優先した上で、ご家族の趣味や生活に合わせた間取り変更を行いました。

施工のポイントとBefore/After
ここからは、実際の施工箇所についてご紹介します。

1階リビング:ソトとナカを繋ぐ土間スペースの創出

南向きで日当たりの良い環境を最大限に活かすため、外と中をスムーズに行き来できる「リビング土間」を設けました。
キャンプやバーベキュー用品をそのまま収納できる物入れも配置し、機能性とデザイン性を両立させています。

和室:こもり感を持たせたヌックスペース

客間として使用する和室は、あえて収納スペースを縮小し、こもれる空間である「ヌック」を設けました。
入り口に垂れ壁を設けることで適度な独立感を持たせ、将来的にPC作業などもできるよう下地補強を行っています。

洗面脱衣所:家事負担を大幅に軽減するランドリー

毎日の家事負担を減らすため、洗面脱衣所にはガス衣類乾燥機「乾太くん」を設置しました。
天井からアイアンバーを取り付け、アイロン掛け用の造作棚も設けることで、洗濯から収納までが1箇所で完結するレイアウトへと一新しています。

結び
ご実家という思い入れのある建物を、フルリノベーションによって全く新しい価値を持つ住まいへと再生させることができました。
八王子・多摩エリアで実家の相続や住み替えをご検討中の方は、建替えだけでなくリノベーションという選択肢も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

費用について:45坪の実家を2,800万円台でフルリノベする意味


今回のフルリノベーションにかかった総費用は、2,800万円台です。
金額だけを見ると「それなら新築が建てられるのでは?」と思われるかもしれません。

しかし、今回の物件概要にある「延床面積 約45坪」というゆとりある広さを、現在の建築費で同等グレードの注文住宅として建て直した場合、解体費用や基礎工事なども含めると総額は優に4,000万円規模に跳ね上がります。

さらに重要なプロの視点が「昭和58年築」という点です。これは現在の「新耐震基準」を満たしている建物であり、基礎や骨組みがしっかりしているため、更地にして一から建て直すのは非常にもったいない物件でした。

基礎や柱といった「活かせる構造」を再利用することで、建替えに比べて1,000万円以上のコストダウンを図る。そして、その浮いた予算を「11カ所のサッシ交換や屋根葺き替えによる断熱・基本性能の向上」と、「デザイン性の高い建具や乾太くんなどの設備の充実」に全振りする。

新築と同等以上の快適な暮らしを、新築よりもはるかに抑えた予算で実現する。これが、実家リノベーションにおける最も賢い予算の掛け方です。

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