カテゴリー
リノベーションの疑問・判断

西海岸風リノベーションのつくり方|間取り・素材・予算の決め方

リノベーションの疑問・判断|八王子・日野のMyDesign

西海岸風の暮らし。
何を残し、どこにこだわる?

木の表情がある壁、ゆったりしたLDK、ブルーのソファ。西海岸風の住まいに憧れても、写真の家具や色をそろえるだけでは、自分たちに合った家になるとは限りません。

先に決めたいのは、必要な部屋と暮らし方。そのうえで、毎日触れる素材や、大切にしたい場所に予算を配分します。間取り・素材・設備を一緒に考えると、残す部分と変える部分が整理しやすくなります。

この記事では、夫婦2人のマンションリノベーションを手がかりに、1LDKが合う条件、素材の質感と費用の調整方法、中古購入前の確認点を解説します。壁の撤去や設備移動の可否は、図面・現地・管理規約の確認が必要です。

自分の家で、希望の間取りと素材を実現できるか相談する →

1LDKは「夫婦2人だから」ではなく、これからの暮らしで決める

今回紹介する住まいは、中古マンションを購入し、スケルトンリノベーションで整えた1LDKです。将来も夫婦2人で暮らし、自分たちの好きなことを楽しむという考えのもと、部屋数よりも広いLDKと独立した仕事場所を優先しました。

この選択が、すべての夫婦に合うわけではありません。MyDesign代表の泉田は、今の人数だけでなく、家族構成の見通し、寝室を分ける希望、生活時間の違いを確認して判断します。

1LDKを検討しやすい暮らし

将来も2人暮らしを想定し、寝室を共有することに無理がない。個室を増やすより、くつろぎ・趣味・仕事に使う場所を充実させたい。

確かめること:収納、来客時の過ごし方、2人が同時に別のことをする場所まで確保できるか。

部屋数を残す案も比べたい暮らし

将来家族が増える可能性がある。寝室を別々にしたい。勤務時間や就寝時間が異なり、音・明かりを分ける必要がある。

確かめること:広いLDKを優先した結果、必要な個室を失わないか。後から仕切るなら、窓・出入口・空調・配線も計画できるか。

「使っていない部屋がある」ことと「将来もその部屋が不要」なことは別です。図面に家具を置き、朝・仕事中・夜の過ごし方をたどってみると、残したい部屋が見えてきます。

ブルーのソファと木のヘリンボーン壁を配し、室内窓の向こうに仕事場所が見えるリビング
完成事例のリビング。広いLDKと仕事場所をどう組み合わせたかは、下記の施工事例で間取り図とともに紹介しています。

夫婦2人の1LDKリノベーション|写真と間取りを見る →

仕事場所は「机が置ける」から、音・視線・片付けまで考える

独立した仕事場が必要かどうかは、在宅勤務の頻度だけでは決まりません。オンライン会議があるか、書類を広げたままにしたいか、もう1人が同じ時間にテレビを見るかでも変わります。

LDKの一角

短時間の作業や、家族と同じ空間にいたい方の候補。机のために使う床面積を、食事やくつろぎの場所と一緒に考えます。

注意点:生活音・画面の背景・仕事道具の収納。

つながりを残して分ける

室内窓などで視線をつなぎながら、作業場所を分ける案。仕事道具の定位置をつくりたい方の候補です。

注意点:見えることと、音を遮れることは別。壁・窓・建具を含めて検討します。

個室として分ける

会議や集中する時間を確保したい方の候補。LDKや寝室に配分できる面積とのバランスを見ます。

注意点:換気・空調・明るさ・出入口。個室でも防音が保証されるわけではありません。

黒枠の室内窓に向けてデスクを配置した独立した仕事場所
この事例では、LDKとは場所を分けた仕事場を設けています。写真だけで遮音性能を判断することはできません。

木や塗り壁の質感を土台に、家具やカーテンで色を入れる

西海岸風と聞いて、青い壁紙や海を感じる装飾を思い浮かべる方もいるでしょう。MyDesignが大切にしているのは、木そのものの表情や、塗り壁の陰影を土台にして、家具・カーテン・ファブリックで色を加える考え方です。

木目を印刷したクロスと本物の木の板では、近づいたときの表情や触れた感覚が違います。壁も、クロスのほかに漆喰や珪藻土などの塗り仕上げを検討できます。ただし、写真のお宅でそれらすべてを採用したという意味ではありません。

  1. 床・壁など、大きな面の質感を決める

    木の表情をどこに残したいか。板張りを一面に絞るか。塗り壁にする範囲はどこか。材料だけでなく、仕上げ方も見比べます。

  2. 家具・カーテンで、好きな色を足す

    ソファやカーテン、クッションなどにブルーや好みの色を入れます。床・壁とサンプルを並べ、部屋全体で組み合わせを確認します。

  3. 光が当たったときの表情を確かめる

    昼の自然光と夜の照明では見え方が変わります。小さな色見本だけで決めず、可能なら大きめのサンプルや展示で確認します。

泉田が大切にする「経年変化」という見方

木の色や艶が変わり、使った跡が重なる。それを新品の状態からの減点だけで捉えず、暮らしとともに味わいが増すものとして楽しみたいと考えています。

一方、いつも均一な見た目を保ちたい方や、お手入れをできるだけ軽くしたい方には、別の仕上げが合う場合もあります。素材の魅力と、付き合い方の両方を確かめて選びます。

経年変化を楽しむことは、傷みを放置することではありません。水濡れによる腐朽、カビ、床の浮きなどは原因確認や補修が必要です。また、塗り壁の汚れの落とし方や補修方法、木部の塗装・お手入れは、採用する製品と仕上げに合わせて確認します。

フローリング・フロアタイル・クッションフロアは、何が違う?

床は大きな面積を占め、毎日足が触れる場所です。MyDesignでは、リビングの木の表情と足触りを大切にしています。天然木を使う選択肢は無垢だけでなく、表面に木を使った挽き板・突き板のフローリングにもあります。

以下は床材を選ぶための一般的な比較です。掲載事例の床材の種類や品番を示すものではありません。

無垢フローリング

板そのものに天然木を使う床材。樹種・塗装による手触りや表情を楽しみたい方の候補です。

確認:伸縮、傷との付き合い方、手入れ、床暖房への対応。

挽き板フローリング

のこぎりで挽いた天然木を、合板などの基材に貼った複合フローリング。木の質感を重視する際の候補です。

確認:表面材と塗装、補修方法、使用できる場所。

突き板フローリング

薄くスライスした天然木を基材に貼った床材。表面は木目印刷ではなく、本物の木です。

確認:風合いと費用のバランス。表面が薄いため、削って補修できると決めつけないこと。

シートフローリング

木目などを印刷した化粧シートを基材に貼った床材。色柄、手入れ、費用などから検討する選択肢です。

確認:天然木とは異なる表面の感触、傷・水への対応は製品ごとに比較。

フロアタイル

ここでは、木目・石目などを表現したタイル状の塩ビ床材を指します。陶磁器タイルとは別の材料です。

確認:足触り、下地の状態、施工方法。水回りで使う場合も継ぎ目や端部の納まりを確認。

クッションフロア

クッション性を持たせたシート状の塩ビ床材。水回りなどで、使い方と費用を合わせて検討する候補です。

確認:家具を置く条件、継ぎ目、下地、将来の張り替え方法。

フローリングの分類は、朝日ウッドテックの解説も参照しています。厚みや性能は商品ごとに異なります。

「木の温かみ」と「部屋の暖かさ」は分けて考える

泉田は、裸足で過ごすリビングでは木肌の温かみを重視しています。ただし、足触りは樹種・表面塗装・床の構成・室温などで変わります。突き板なら無垢と同じ感触になる、木に替えれば部屋の寒さも解消する、という意味ではありません。床のサンプルと、窓や断熱・暖房の条件をそれぞれ確認します。

床暖房があれば、フロアタイルも候補にできる?

候補にはなりますが、どの製品でも使えるわけではありません。床暖房機器と床材の組み合わせ、下地、接着剤、施工方法を確認します。サンゲツの施工要領でも、熱による伸縮や接着剤への影響、下地の確認が説明されています。

床暖房を使っていない時間の足触りも含めて選びましょう。木質フローリングも、採用する製品の床暖房対応を確認します。

参考:サンゲツ「床暖房へのフロアタイル施工方法」(PDF)

予算が限られるときは、「何が変わるか」も一緒に比べる

費用を抑えるために、素材や設備を変えることはできます。泉田が挙げる例は、ヘリンボーンの板張りをクロスへ変えること、完全オリジナルのキッチンを既製品へ変えることです。

ただし、金額だけを置き換えると、いちばん気に入っていた質感や使い方まで失うことがあります。「この変更で費用と暮らしがどう変わるか」をセットで見ます。

板張りの壁 → 木目柄のクロス

調整できること:材料や施工方法を変更し、費用を抑える案を検討できます。

変わること:木の凹凸、触れた感覚、時間による表情の変化。柄が似ていても同じ質感ではありません。

別案:板張りの面積を絞り、よく目に入る一面だけ残す。

造作キッチン → 既製品

調整できること:既製品のサイズ・仕様の中で、必要な機能と費用を整理します。

変わること:寸法や収納、素材の選べる範囲。既製品でも上位仕様や追加工事で高くなる場合があります。

別案:キッチン本体は既製品、周囲の棚や壁で好みの質感を足す。

床材の種類・仕様を見直す

調整できること:天然木の表面材、シート、フロアタイル、クッションフロアなどを比較。

変わること:足触り、見え方、手入れ、傷んだときの補修方法。

別案:長く過ごすLDKと、水回りで材料を使い分ける。

仕上げる範囲を見直す

調整できること:すべての壁や部屋を同じ材料にせず、質感を大切にしたい場所を絞る。

変わること:隣り合う材料の色や厚み、境目の見え方。

別案:床・壁の素材を先に整え、家具やカーテンで色を加えていく。

上記はこれから計画する方への比較案です。掲載事例で実際に見送った案や、実際の減額結果を示すものではありません。

木と金属の質感を組み合わせた完全オリジナルのキッチン
掲載事例のキッチンは完全オリジナルです。既製品との優劣ではなく、実現したい寸法・収納・素材・使い方から検討します。

材料の価格だけで、工事費の順番は決まらない

費用調整では、フローリングからフロアタイル、さらにクッションフロアへの変更も候補になります。ただし、製品のグレード、既存床の撤去、下地補修、遮音への対応、床暖房などで総額は変わります。

同じ範囲・同じ施工条件で、材料費と工事費を合わせて比較することが大切です。素材名だけで一定の価格順を決めたり、根拠のない減額幅を約束したりはできません。

西海岸風にするために、必ずスケルトンにする必要はある?

掲載事例はスケルトンリノベーションですが、希望する雰囲気と現在の家の状態によって、必要な工事は変わります。西海岸風にしたいという理由だけで、すべてを解体する必要はありません。

内装・家具を中心に整える

今の間取りや設備位置に大きな不便がない場合の候補。床・壁・照明・家具の組み合わせを検討します。

確認:既存下地の傷み、建具や収納との色・高さの取り合い。

間取りと設備も見直す

LDKと隣室をつなぐ、仕事場を分ける、キッチン周辺を変えたい場合の候補。

確認:壁の撤去可否、配管・配線、床の高さ、残す部分との接続。

全体を解体して組み直す

暮らしと設備・配管を広く見直す必要がある場合の候補。解体後の確認と補修も計画します。

確認:残せる躯体や共用部分、予算、仮住まい。解体しても自由にならない条件があります。

どの案でも、見つかった水濡れや下地の傷みなどを、仕上げで隠してよいわけではありません。必要な確認・補修を整理してから、素材や設備に配分できる予算を考えます。

中古マンションを買う前に、希望の工事ができるか確かめる

間取り図に希望の部屋を描けても、そのまま施工できるとは限りません。購入候補がある段階で、次の条件を確認します。

  • 管理規約・工事の申請:工事できる範囲、必要な手続き、床仕上げや工事時間などのルール。
  • 壁・梁・柱:撤去できる間仕切りか、構造や共用部分に関わる部分か。
  • キッチン・水回り:配管経路、排水の条件、床の高さ、換気経路。
  • 窓・空調:専有・共用の区分と変更の条件。新しい仕事場や寝室の換気・空調も確認。
  • 費用の範囲:物件購入と工事に加え、購入諸費用、家具・カーテン、必要に応じた仮住まい等まで整理。

国土交通省の案内でも、専有・共用の区分や工事の手続きは、実際のマンションの管理規約などを確認することが示されています。「専有部分だから何でも自由」「スケルトンなら制約がなくなる」とは考えず、物件ごとの条件を確認します。

解体前に見られる範囲には限界があります。見積もりでは、確認できた工事と、解体後の状態で変わり得る部分を分けて相談しましょう。

関連記事:間取り変更を伴うリノベーションの見積もりについて →

よくある疑問

本物の木や塗り壁を使わないと、西海岸風にはできませんか?

クロスやシート系の材料、家具やカーテンの組み合わせでも雰囲気はつくれます。MyDesignは本物の素材の質感と経年変化を大切にしていますが、予算や手入れの希望も含めて提案します。全面に使う案だけでなく、よく触れる場所や目に入る一面に絞る案も比較できます。

突き板フローリングも、本物の木ですか?

表面に薄くスライスした天然木を使った複合フローリングです。木目を印刷したシートフローリングとは異なります。風合いや足触りは、樹種、表面材、塗装などをサンプルで確かめて選びます。

1LDKにして、あとから個室を増やせますか?

元の間取りや建物の条件によります。壁を追加する場所だけでなく、窓、出入口、空調、照明・コンセント、収納まで先に考える必要があります。家族が増える可能性や別寝室の希望がある場合は、初めから部屋数を残す案も比べます。

素材も物件も決まっていません。相談できますか?

はい。好きな空間の写真、現在の不便、将来の暮らし方から整理できます。購入候補がある場合は、間取り図や販売資料があると、購入と改修を合わせて考えやすくなります。

好きな雰囲気を、自分たちに合う間取りと予算へ

「この木の壁が好き」「仕事場は分けたい」「キッチンは既製品でもよい」。その優先順位が分かると、残す部分と変える部分を具体的に考えられます。

八王子・日野のMyDesignでは、代表の泉田が営業・相談から設計まで担当し、現場監督・コーディネーターと連携して進めます。中古購入とリノベーション、自宅の改修について相談できます。

所在地、建物種別・築年、所有中か購入検討中か、希望工事・時期・予算の目安が分かると相談しやすくなります。図面や写真があればお送りください。まだ決まっていない項目があっても大丈夫です。

参考資料・写真について

素材選びと間取りの考え方は、MyDesign代表・泉田への取材に基づきます。掲載写真は使用許諾を受けた提供事例です。工事費・面積・採用品番など、確認できていない数値や仕様は掲載していません。

資料確認日:2026年10月28日。実際の工事では、対象物件の管理規約と採用製品の最新の施工条件を確認します。