「築50年を超えるマンションを買っても大丈夫だろうか」。気に入った物件でも、築年数を見ると不安になる方はいると思います。
この事例では、K様から「母のために、このマンションを買おうと思っている」と、購入前にご相談をいただきました。私たちは現場監督と一緒に現地を調査し、希望する暮らしがリノベーションで実現できるかを確かめました。
築年数だけで決めず、管理への取り組みを見る
現地調査の際、私はマンションを長く維持するための取り組みを記したパンフレットを見ました。管理についてはK様からもお話を伺っています。建物を大切に使い続けようとする姿勢が印象に残っています。
ただし、当時の資料は現在手元にありません。「100年必ずもつ」と保証できるものではなく、今回お伝えするのは、購入前に私が見聞きしたことと、そのときの判断です。
希望の間取りに変えられるか、購入前に確かめる
壁を叩いて木下地かコンクリート系の壁かを確認し、撤去できる壁と、撤去を前提にしない壁を分けて計画しました。床下の配管も、現場監督と一緒に確認しています。

K様は壁付けキッチンを希望されていませんでしたが、梁があることで換気扇に制約があり、キッチンは移動せず元の位置を生かす判断をしました。その代わり、向かいに造作収納を設け、対面キッチンに近い使い勝手をつくりました。ユニットバスは大きくしています。

寝室と隣の和室の間の壁も、購入前は残す前提で計画しました。解体後にRCではなくコンクリートブロックだと分かりましたが、寝室をさらに広げても使い道がないというお考えから、そのまま残しています。結果として、必要な広さに収まりました。

変えられない条件の中で、暮らしを整える
建物中央のリビングには外の光が届きにくく、「暗い部屋は嫌」という希望がありました。そこで天井に光を演出する照明を採用しました。製品を入れることが目的ではなく、この間取りでどう心地よく暮らすかを考えた結果です。

築年数だけで購入の可否を決めることはできません。管理の状況を見ながら、室内では何を変えられ、何を生かすべきか。購入前にその両方を確かめることが、今回のリノベーションの出発点でした。

わが家では、何を残して、どこを変えられる?
同じ築年数のマンションでも、管理の状況や室内の構造、配管・換気の条件は異なります。戸建てでもマンションでも、「希望する工事ができるか」「どこに予算をかけるか」は、今の住まいを見ながら考える必要があります。
MyDesignでは、代表の泉田がご相談を伺い、工事の範囲を決める前から一緒に整理します。今の家や受け継いだ実家をどう直すか迷っている方も、購入を検討している家で希望の工事ができるか気になる方も、まずは状況をお聞かせください。
