MYDESIGN / リノベの疑問・判断
実家のこれからを、
工事とお金の両方から。
相続した実家を売るか、自分たちで住むか、人に貸すか。迷っているときは、リフォームの内容を決める前に、家族の予定・建物の状態・お金の負担を並べて考えてみてください。
こんにちは。MyDesign代表の泉田です。家をきれいにする方法が分かっても、「その工事にお金をかけてよいのか」が分からなければ、決められないことがあります。
今回は、将来娘さんが戻る可能性を考え、実家を短期賃貸に向けて整えたご相談をもとに、活用方法と工事範囲を考える順番をご紹介します。このご相談では、工事の提案とあわせて、金融機関への提出用の事業計画・収支シミュレーションを作成し、ご説明しました。
最初に整理したい、3つのこと
- 家族の予定:誰が、いつ頃、この家を使う可能性があるか。
- 家の状態:今のまま使える部分と、調査・修理が必要な部分はどこか。
- お金と管理:工事の支払いだけでなく、その後の維持費や手間を負担できるか。
この3つを確かめながら、売る・住む・貸すを比較します。賃貸活用がすべての家に向いているわけではありません。
八王子・日野を中心とした施工対応エリアで、MyDesignへの実家の改修をご検討中の方は、相談フォームから今の状況をお聞かせください。
01 / 家族の予定
「今は使わない」と、
「これからも使わない」は違います。
今回のお客様には、将来娘さんが戻ってくる可能性がありました。今すぐ家族が住む予定だけで判断すると、この先に残しておきたい選択肢が見えなくなります。
売却して手放すこと、自分たちで住むこと、人に貸すこと。その中で、ご家族の将来の利用も考え、長期の賃貸ではなく、短期の仮住まい向けに貸す方針を選ばれました。
ただし、「いつか使うかもしれない」だけで、大きな工事を決める必要はありません。使いたい人の意向、時期がどの程度見えているか、その間の費用や管理を誰が担うかまで、家族で確かめることが大切です。
「残したい気持ち」と「持ち続ける負担」の両方を話せると、活用方法を比較しやすくなります。家族の考えが違う場合も、まずは違いを整理するところから始めましょう。
02 / 選択肢を比べる
売る・住む・貸す。
同じ家でも、必要な準備は変わります。
| 売る | 家を使う予定がなく、保有を終える方向を考えたいとき。 現状のまま売る場合と、修理や解体をする場合の条件を比較します。売却価格だけでなく、片付け・仲介・登記・税金などを含め、手元に残る額を確認します。 |
|---|---|
| 自分たちで住む | 場所や家に、これからの暮らしを合わせられるとき。 通勤・通学、買い物、家族構成、今の住まいの扱いも含めて検討します。長く住むなら、設備の新しさに加え、耐震性・劣化・寒さ・動線なども調べます。 |
| 人に貸す | 家を保有しながら活用したいとき。 借り手の見込み、貸せる期間、必要な工事、維持管理、空室時の負担を確認します。将来自分たちで使う予定があるなら、契約条件も先に検討します。 |
売却する前に、全部きれいにする必要はある?
買う方が自分の好みに合わせて改修したい場合もあります。先に設備や内装を一新しても、その費用を売却価格に上乗せできるとは限りません。現状の評価と、手を入れた場合の費用・売却条件を比べてから、工事の要否を考えます。
まだ決められないなら、管理と見直す時期を決める
結論を急げない事情がある場合は、当面保有しながら検討する方法もあります。その間の見回り、換気、庭木の手入れ、不具合への対応を誰が担うか決めておきましょう。空き家を放置すると劣化が進むため、判断を待つことと、管理を止めることは分けて考えます。
03 / 工事後のお金
家賃から返済を引くだけでは、
持ち続けられるかは分かりません。
貸す方向で考える場合、「月々の家賃がローン返済より多ければ大丈夫」と思うかもしれません。しかし、実際には空室の期間があり、管理費・修繕費・税金・保険などもかかります。
今回のご相談では、当社で事業計画書と収支シミュレーションを作成しました。想定家賃を2通り、借入金利を2通りに変え、家賃が下がる場合、金利が上がる場合、その両方が起きる場合を比較してご説明しています。
基本の条件
想定する家賃・金利を置き、空室と年間経費を見込んだうえで、返済後に残るお金を確認。
家賃が下がったら
募集条件の見直しが必要になった場合に、収入と毎月の負担がどう変わるかを確認。
金利が上がったら
借入条件によって返済負担が増える場合を想定し、資金の余裕がどれだけ変わるかを確認。
両方が重なったら
収入の減少と返済負担の増加が同時に起きた場合も比較し、家計への影響を考える。
上の4つは、今回の説明資料で比較した条件の考え方です。実際の家賃収入・融資実行・運用成果を示すものではありません。
最初に必要なお金と、毎年必要なお金を分ける
最初にかかるのは、工事費だけではありません。家財の整理、調査、各種手続き、借入に伴う費用など、計画に必要な項目を洗い出します。見積りに含まれるものと別途必要なものを分け、工事中に追加の修理が見つかる場合も考えておきます。
貸した後のお金を見る順番
- 家賃収入
満室を前提にせず、入居のない期間を見込む。 - 維持・運営に必要なお金を差し引く
管理、税金、保険、修理、募集や入退去に伴う費用など。 - 借入の返済額を差し引く
借りる額・期間・金利・返済方法で負担が変わる。 - 残るお金と、別に備えるお金を確認する
将来の大きな修繕や所得に応じた税金も考え、自由に使える額を見極める。
資金の流れを考えるための整理です。税務上の利益計算とは異なります。実際の費用や負担区分は、建物・契約・管理方法によって変わります。
試算が黒字でも、それだけで決めない
家賃と金利を変えた比較に加え、空室が想定より長引く、設備が故障する、入退去のたびに清掃や補修が必要になる、といった場合も確認します。短期で貸す計画なら、入れ替わりの費用や期間の影響も見ておく必要があります。
周辺の募集家賃は参考になりますが、その金額で契約できるとは限りません。借り手の見込みや貸せる期間を確かめ、無理のある前提なら、工事範囲や活用方法に戻って考え直します。融資の可否や実際の条件は金融機関の審査によります。
工事費が安いかどうかだけでなく、工事後も持ち続けられる計画か。そこまで一緒に整理することを、私たちは大切にしています。
実家を直す前に、使い方と費用を整理したい方へ。
売る・住む・貸すがまだ決まっていなくても、家族の予定や、家の気になるところからお聞かせください。MyDesignへの改修をご検討中の方と、工事の範囲や費用を一緒に整理します。
八王子・日野を中心とした施工対応エリア内のご相談を承っています。
04 / 貸す期間
将来家族が使うなら、
工事と一緒に貸し方を考える。
今回の短期賃貸という方針には、将来娘さんが戻る可能性がある、という理由がありました。家族の予定を残しながら、今ある家を活用する考え方です。
一方で、短い期間で貸すつもりでも、貸主の都合でいつでも明け渡してもらえるわけではありません。「短期で貸す」という意向と、契約上いつ終了するかは、分けて確認する必要があります。
期間を定めて貸す場合は、定期借家契約が選択肢になります。更新がなく期間満了で終了する制度ですが、契約前の説明などの要件があり、契約期間が1年以上の場合には終了の通知も必要です。家族が使いたい時期、再契約の扱い、通知の管理まで、取扱いの不動産会社などに確認して計画します。
参考:国土交通省「定期建物賃貸借 Q&A」。今回の事例で実際に締結した契約方式・期間を示す説明ではありません。
借り手にも、期間が限られる住まいを選ぶ理由が必要です。その地域で仮住まいなどの需要が見込めるか、家賃や募集条件をどうするかを確認します。工事が完成したことと、入居が決まったこと、家賃収入が生まれたことは、それぞれ別の段階です。
05 / 工事の優先順位
必要な工事を確かめて、
残せるところを選ぶ。
活用の方向が見えてきたら、その使い方に必要な工事を考えます。全部を新しくすることが、必ずしも目的に合うとは限りません。ただし、工事を絞る場合も、安全性や漏水など、先に確認すべき問題を置き去りにはできません。
- 先に調べること:雨漏り、床の傷み、腐食やシロアリ、設備・配管の不具合、耐震性など。修理の必要性と範囲を確認します。
- 使い方に合わせて整えること:水回り、部屋のつながり、収納、出入口や通り道など。誰が暮らすかを考えて優先順位を付けます。
- 残せるか検討すること:使える建具、仕上げ、設備など。状態を確かめ、交換した場合と使い続けた場合の費用・使い勝手を比べます。
今回選んだのは、水回りとリビングを中心に整える工事
今回の住まいでは、キッチン・浴室・洗面台とトイレ1か所を交換し、リビングと隣の部屋を一体化しました。既存の木の建具などを活かし、2階を含めて家じゅうを一律に改修する計画にはしていません。
その家に合った工事範囲は、「築年数が古いから全部」「賃貸だから最低限」という言葉だけでは決まりません。使う目的と、実際の状態を見て決めます。
片付けや解体の後に、工事範囲が変わることもある
家具の裏や床下など、最初には見えない部分があります。今回の住まいでも、片付けや解体の過程で、雨漏りやシロアリ被害など、見えない部分の問題が分かりました。表面を整える前に原因や修理の範囲を確かめ、予算と計画を見直すことが必要になります。
追加工事が必要になったときは、写真や調査内容をもとに、何が分かったのか、どんな対応が必要か、費用がどう変わるかを確認します。当初の見積りだけで、最終的な負担を固定して考えないことが大切です。
実際に変わった場所を、写真で見る
工事前後の写真、交換した水回り、残した建具などは、施工事例の記事にまとめています。
相続した実家を短期賃貸に向けてリフォームした施工事例を見る →
施工事例の掲載額7,612,489円(税込)は当初契約額です。追加工事を含む最終額や、別のお住まいの工事費の目安を示すものではありません。
06 / 相談前の準備
決めきれないところも、
そのまま相談の出発点に。
最初から資料が全部そろっている必要はありません。分かる範囲で、次の内容を整理しておくと、現地で確認したいことや費用の考え方が具体的になります。
| 家族の予定 | 今住んでいる人、将来使う可能性がある人、使いたい時期。売却・賃貸について家族で意見が違う点。 |
|---|---|
| 家の情報 | 所在地、分かれば築年数と間取り図、改修履歴。外観・各部屋・水回り・気になる傷みの写真。 |
| 予算と負担 | 工事に使える資金、借入を検討するか、毎月どの程度の負担を考えているか。将来の修理に残したい資金。 |
| 所有と管理 | 所有者や相続の手続き状況、判断に関わる家族。見回りや管理を担う人、残っている家財の量。 |
所有関係や税金など、専門的な確認が必要なことは、工事の相談と分けて整理します。工事を決める前に確認すべきことが見つかれば、必要な手続きや相談先を確かめてから進めましょう。
07 / よくある疑問
実家の活用で、迷いやすいこと。
貸す予定なら、水回りは全部交換した方がよいですか?
一律に全部交換する必要はありません。状態、修理の見込み、使い勝手、貸す期間、予算を見て判断します。今回水回りを交換したことが、ほかの家にもそのまま当てはまるわけではありません。
短期で貸せば、娘や息子が戻るときに使えますか?
使いたい時期と契約内容の確認が必要です。「短期」という呼び方だけでは決まりません。戻る時期がまだ不明なら、その不確実さも含めて、貸せる期間や家の保有方法を検討します。
試算でお金が残れば、リフォームして貸した方がよいですか?
試算は前提によって変わります。家賃、空室、修理、金利などを変えた場合に加え、管理の手間や将来の家族利用も考えます。売却した場合との比較では、保有を続ける資産と負担、比較する期間をそろえて見ることが大切です。
売るか住むか、まだ決まっていなくても相談できますか?
はい。施工対応エリア内でMyDesignへの改修をご検討中の方は、今の迷いからお聞かせください。ご家族の希望、家の状態、費用を整理し、どの工事が必要かを一緒に考えます。
実家のこれからを考える方へ
この家をどう使うか。
そこから、一緒に考えます。
実家に手を入れる理由は、ご家族によって違います。自分たちで住み続けるためなのか、次の人に貸すためなのか、将来家族が使う可能性を残すためなのか。
目的が見えてくると、直したい場所だけでなく、残せるものや、今は見送る工事も考えられます。間取り図や写真があれば参考になりますが、まだ準備できていなくても大丈夫です。
八王子・日野を中心とした施工対応エリア内で、MyDesignへの改修をご検討中の方に向けた窓口です。内容を確認し、代表の泉田からご連絡します。
事例・資料の確認:2026年10月31日。収支の説明は計画時の検討方法を紹介するもので、賃貸の成約、家賃収入、融資条件や収益を保証するものではありません。