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建築・設計・リノベについての知識

「住みながらリフォームできる?キッチン・お風呂・床の工事と、仮住まいの判断ポイント」

MYDESIGN / RENOVATION GUIDE

工事中も、わが家で暮らせる?
答えは「生活を残せるか」で変わります。

寝る部屋があっても、トイレに行くために工事場所を通らなければならない。キッチンを外した後、洗い物をする場所がない。住みながらのリフォームは、工事の計画と同時に、毎日の生活も計画することが大切です。

「仮住まいの家賃を、できれば工事に回したい」「引っ越しは大変だから、住んだまま進めたい」。そう考えるのは自然なことです。一方で、無理に在宅工事にすると、家具を何度も動かしたり、使えない設備の代わりを毎日探したりする負担が生まれる場合があります。

八王子・日野でリノベーションを手がけるMyDesignの泉田です。この記事では、キッチン・お風呂・床などを直すときに、自宅に住み続ける案と、仮住まいを使う案をどう比較するかを、図で整理します。

先に結論
工事場所と生活場所を分け、使える水回りと安全な通路を確保できれば、在宅工事を検討できます。反対に、家の広い範囲を同時に解体する、生活に必要な設備が同時に止まる、出入りの安全を確保できない場合は、仮住まいを前提に考える必要があります。

本文の図は説明用の模式図・想定例です。実際の施工事例や施工計画ではありません。工事の可否、日程、費用は、現地の状態と工事内容を確認して決めます。

01 「空いている部屋」があれば住める、とは限らない

最初に、間取り図の上で工事をする場所・暮らす場所・荷物を置く場所を分けてみます。そのうえで、玄関から生活場所、トイレや浴室まで、工事場所に入らずに移動できるかを確認します。

図1|住みながら進めるための、4つの場所

部屋の配置を示す実際の間取り図ではありません。色分けした場所を、現地でそれぞれ確保できるか確認します。

例えば「隣の部屋で寝られる」と思っていても、その部屋が家具でいっぱいになれば、生活場所として使いにくくなります。トイレが残っていても、途中の廊下の床を剥がすなら、いつでも使えるとは言えません。

音やホコリは、仕切ればゼロになるわけではありません

養生や間仕切りは、傷や汚れ、ホコリの広がりを抑えるために行います。ただし、工事音や振動、粉じんを完全になくせるものではありません。在宅勤務、昼間の睡眠、小さなお子さんやペットの居場所など、日中の暮らし方も先に伝えてください。

冷暖房も「工事中は全部使えない」と一律には決まりません。機器を外すか、電源を止めるか、生活場所が作業場所から分けられるかなどを確認します。季節に合った室温を確保できる場所がなければ、在宅を前提に無理に進めないことが大切です。

02 キッチン・お風呂・トイレは「使えない時間」を聞く

見積もりで知りたいのは、工事全体の日数だけではありません。どの設備が、いつからいつまで使えなくなるかを、別に確認しましょう。設置が終わっていても、接続・確認・必要な養生が済むまで使えない場合があります。

工事する場所 生活への影響 先に決めたいこと
キッチン 調理だけでなく、食材の保管と食器洗いにも影響します。 冷蔵庫の置き場と電源、食事を取る場所、飲料水、洗い物の方法。別の流しを使うなら、その設備に適した使い方か確認。
お風呂・洗面 入浴、洗顔、洗濯が同時にできなくなることもあります。 外で入浴できる場所と移動方法、洗濯機の使用可否、給湯の停止範囲。夜なら入れると決めつけない。
トイレ 1カ所しかない家では、短い停止でも代わりが必要です。 使えない時間帯と代替手段。別のトイレも同じ給排水工事の影響を受けないか確認。

「浴室だけの工事だから、キッチンのお湯は使えるはず」とも限りません。工事する配管や給湯設備によって、停止する範囲が変わるためです。何日間止まるかを記事の一般的な日数だけで判断せず、自宅の工程表で確認してください。

図2|設備が「戻る日」まで確認する

  1. 撤去前:代わりの生活手段を用意食事・入浴・トイレ・洗濯を、どこで済ませるか決める。
  2. 撤去・工事中:使用できない期間日中だけ止まるのか、夜間も使えないのかを確認する。
  3. 設置後:接続・確認・必要な養生見た目が完成していても、使用開始の案内までは使わない。
  4. 使用再開:担当者から確認使える設備と、まだ使用を控える場所を家族で共有する。
順序の考え方を示した図です。棒の長さや項目数は工事日数を表していません。

03 床を直すときは、家具の行き先も工事の一部

床の張り替えでは、工事する面を空ける必要があります。ソファや食器棚を隣へ動かせば済むのか、別室に運ぶのか、家の外へ預ける必要があるのか。家具の量と大きさによって、工事の進め方も変わります。

「右半分を先に施工して、家具を動かし、左半分を施工する」という進め方が適する場合もあります。ただし、床材の張り方、下地工事、接着剤の条件、仕上げのつながりによっては、細かく分けるのが難しいこともあります。

図3|工事を分ける案と、まとめる案

工区を分ける

生活を残しながら、順番に

一部屋目を空ける
↓ 工事・使用可能か確認
家具と生活場所を移す
↓ 次の部屋を工事

家具移動・養生・片づけの回数、残せる通路、仕上げの境目を確認。

まとめて施工する

家を空けて、広い範囲を

荷物の搬出・一時保管
↓ 工事範囲をまとめて確保
各工事を進める
↓ 使用可能か確認・戻る

仮住まい・往復の引っ越し・保管費用と、工期を確認。

2つの施工方法の比較例です。どちらでも選べるとは限らず、工期や費用の大小を保証するものではありません。

廊下は「小さな床」でも、暮らしへの影響が大きい

廊下は玄関、水回り、各部屋をつなぐ場所です。面積が小さくても、通れないと生活が成り立たないことがあります。床工事の範囲だけでなく、部屋へ戻れる時間、夜間に歩ける状態、段差の有無まで打ち合わせましょう。

家具移動は誰が行い、見積もりに何回分が含まれるのかも大切です。背の高い家具や家電を、ご家族だけで無理に動かす前提にはしないでください。

04 「仮住まいの家賃」だけで、損か得かを決めない

仮住まいを使えば費用が増える項目があります。一方、在宅工事にも、工区を分けるための作業や、生活を補う出費が加わる場合があります。比較するのは、同じ仕上がりを目指したときの、工事費と暮らしの費用の合計です。

図4|同じ工事内容で、2つの総額を並べる

住みながら進める場合

  • 工事費
  • 工区分けに伴う家具移動・養生など
  • 増える食事・入浴・洗濯などの費用
  • 必要な場合の荷物保管・一時宿泊

仮住まいを使う場合

  • 工事費
  • 家賃・契約時の費用・退去費用
  • 往復の引っ越し・荷物保管
  • 通勤・通学、駐車場などの増分
総額 + 工期 + 家族の負担
この3つで比較する
費用項目の例です。見積もりに含まれるものを重ねて足さないようにし、精算・返還される敷金等は条件を分けて確認します。

仮住まいで必ず工事費が下がるわけでも、住みながらなら必ず安くなるわけでもありません。生活場所を残すために工程が増える場合もあれば、もともと部分工事で、家を空ける必要がない場合もあります。

日程が延びたときに、仮住まいを延長できるか、家賃や保管料がどう変わるかも確認しておきます。「工事終了予定日」と「引っ越して戻る日」をぎりぎりに合わせてよいかは、工程の確実性を見ながら相談しましょう。

05 家族の暮らしに合わせて、進め方を選ぶ

在宅工事を検討しやすい条件

生活を残せる

  • 工事範囲を生活場所から分けられる
  • 使えるトイレと手洗いを確保できる
  • 食事・入浴の代替手段がある
  • 荷物の置き場と安全な通路がある
  • 工事中の音や出入りを踏まえた生活計画が立つ
仮住まいを比較したい条件

生活を残すのが難しい

  • 家の広い範囲を同時に解体する
  • 水回りの停止が重なる
  • 通路や寝る場所を確保できない
  • 工区分けで工程や費用が大きく増える
  • 在宅勤務や介護など、工事と両立しにくい事情がある

一部の期間だけ家を空ける方法も、条件によっては検討できます。ただし「解体が終わったら戻れる」と先に決めず、その時点で水回り、床、通路、冷暖房を使えるかを確認します。数泊ならホテル、長い期間なら短期賃貸など、期間に応じて比較することになります。

ペット可否、階段やエレベーター、通学・通勤、駐車場、家具付きかどうかも、仮住まい選びの条件です。空室や契約条件は物件ごとに違うため、工事の日程を確定する前から確認しておくと、計画を組みやすくなります。

06 現地調査で確認したい、8つのこと

「住みながらできますか?」に加えて、次の質問をしてみてください。間取り図があれば、答えをその場で書き込むと家族とも共有しやすくなります。

  1. 工事場所と生活場所は、どこで分けますか?
  2. 玄関・トイレ・寝室まで、安全に通れますか?
  3. キッチン・お風呂・トイレ・洗濯機は、それぞれいつ使えませんか?
  4. 水・お湯・電気と冷暖房は、どの範囲で止まりますか?
  5. 家具や荷物を、誰が・何回・どこへ動かしますか?
  6. 工事時間、鍵の受け渡し、不在時の連絡方法はどうしますか?
  7. 在宅と仮住まいで、工事費と工期はどう変わりますか?
  8. 予定外の工事や延長が必要な場合、いつ説明し、どう承諾を取りますか?

マンションでは、管理規約と工事ルールも確認

申請方法、工事できる曜日・時間、共用部の養生、資材の搬入や駐車などは、建物のルールに合わせます。記事に書かれた一般的な工事時間を、そのまま自宅に当てはめないでください。

工事中は、毎日ずっと家にいなければいけませんか?

外出の可否や立ち会いが必要な場面は、事前の取り決めによります。不在中に入ってよい部屋、鍵の管理、貴重品の保管、設備の位置など判断が必要になったときの連絡先を決めておきましょう。

住みながらできるよう、工事を減らした方がよいですか?

見送れる工事と、今回の改修に必要な工事を分けて考えます。在宅に合わせるために、必要な下地補修や配管工事まで省くのは適切ではありません。残した不具合と、後で改めて工事するときの重複作業も含めて判断します。

完成後の暮らしと、工事中の暮らし。両方を計画しましょう。
MyDesignでは、何を直し、何を残すかと合わせて、現地で工事範囲と進め方を確認します。必要な工事と選べる工事、その差額を整理し、ご家族が無理なく進められる方法を一緒に考えます。

わが家は、住みながら工事できる?

八王子・日野を中心に、戸建て・マンションのリノベーションをご相談いただけます。直したい場所と、ご家族の工事中の生活についてお聞かせください。代表の泉田が窓口になり、現地で工事範囲と条件を確認します。

LINEでは間取り図や写真もお送りいただけます。写真だけで工事の可否や正式な費用を確定するものではありません。

参考情報
PanasonicリフォームClub「住まいながらの工事はできますか?」
PanasonicリフォームClub「工事前に準備しておくことは?」

一般的な考え方の参考として掲載しています。他社の仮住まい・荷物預かり等のサービスが、当社の提供内容に含まれるという意味ではありません。本文の図は説明用の模式図です。